Vol.13 《さみゅちゃん》にインタビュー

さみゅちゃん!を探せ!

渋谷Clubイベントで撮影された
バキッとした作品がTwitterで
すごくRTされてて
質感がすごくいいなーと思いました。
カメラマンはさみゅちゃん。
Twitterをみたらコスナビの会場で
多数作品が上がっていて
ずっと誰がさみゅちゃんだろうと探して、
ソラナの冬の沼の撮影に
来てた時はわからなかったんですが
Twitterであがっているのをみて、
ようやくわかりました。
女流カメラマンだったんですね
雰囲気から、あの作品を撮影してとは、
全くわからなかったです。

そこで、
今回はレガシー2020に出展する
Photographer|さみちゃん
@misa915xx
を取材させていただきました。



― さみゅちゃんの作品の質感が
  素敵なんですが
  現場で完成してるんでしょうか?
  それとも編集ですか?


さみゅちゃん:
ありがとうございます!
現場の設定3割、現像6割、
レイヤーさんに渡してからの工程で1割です。
よく聞かれますが、トランプの投げや、
髪、マントをヒラっとさせる物は
全部現場で、アシスタント無しでやってます!
三脚も設置が面倒なのと、
毎度微調節したいので、
いつも片手シャッター、
片手動かしたいものを投げる、
みたいな事をやってます。
レイヤーさんに投げてもらう事もありますが、ポージングに集中して欲しいので、
基本自分でポージング以外の
部分は完結させてます。

撮影はだいたい現像前提で、
現場で最終的な完成のイメージが
できる程度に色温度等は整えていますが、
けっこう大雑把です。
というのも撮影中、私は一番に
現場のスピード感を大切にしています。
理由として1つは、
イベントやスタジオだと
撮影できる時間は決められていますし、
天気や空気感は刻々と変わってしまいます。
そして、レイヤーさんはポージングを
いつも頑張ってくれますが、
それでも体力には限度がある事を意識して。
あと、毎回の撮影の目標として、
合計8枚(Twitter投稿2回分)は
必ず使える写真を限られた時間内で
最低限のノルマとして
提供できるようにと考えています。
その為、現場でしか調整できない事
(ポージングや背景処理やライティング等)
はとことん現場で詰めますが、
色温度や補正等、
後から現像ソフトで弄れる部分は
完成をイメージできるぐらいには
整えますが、わりと感覚でやってます。
レイヤーさんの負担を
なるべく減らしつつ、
使える写真をなるべく多く
提供できるよう心掛け、
その代わり現像に時間をかけています。




― 撮影、編集、モデルの選択、
  会場の選択などこだわりは?


さみゅちゃん:
どの要素も写真に欠かせない
要素だと思って、
どれもこだわっています!

会場ですが、まずコスプレ撮影するぞ!
と計画を立てた時、背景もコスプレや
作品の世界観を作る大切な要素だと思って
会場選びにはこだわっています。
ロケの場合だと、
断られる場合も多々あるので、
当たって砕けろ!精神で粘ってます。
良い場所があれば、
北海道から沖縄、果ては海外までも
気軽に行けるスタンスで居たいと
思っていますし、
スタジオ・イベント・ロケ関わらず
唯一無二性を大事にしています。
なので、フットワークの軽い
レイヤーさんだと、
とても相性が良かったりして
何度も撮影のお世話になったりします。

モデルの選択ですが、
作品に対してどの程度
熱意があって好きなのか、
作品へのリスペクトが
あるのかが一番大事だなって思っています。
作と品愛のあるレイヤーさんは、
衣装・ウィッグ・メイクの
準備段階もそうですし、
ポージングや撮影中の集中力等、
撮影へ向けた熱量が
高いレイヤーさんが多い気がします。
あと、撮ってて「おっ!」って思うのは、
体の柔らかいレイヤーさんです。
特に腰回り。
けっこう無茶なポージングを
させてしまいますが、
人間の関節の可動域って
人それぞれなので、
体が柔らかい人が
被写体様だといつもポージング指示に
力が入ってしまいますし、
そうでなくても、次の日筋肉痛にさせる
勢いでポージング指示しています。笑
Fateのマルタさんの写真や
BBちゃんの写真が良い例で、
写真で見るとそうでもなく見えますが、
マルタは上半身をかなり捻りながら
上体を前かがみにしてもらい、
それを手を使わず膝ついた状態で
体勢を保っている状態です。
BBちゃんも同様、
腰を突き出しなが方とお尻に力を入れ、
上体は後ろに引っ張りながら、
前かがみになってもらうとういう、
実はかなりキツいポージングです。

撮影のこだわりは特になく、
その日出せる実力を
全力で出すだけなのですが、
あくまでメインで写真を使うのは
レイヤーさんなので、
自分だけが満足して
独り善がりにならないよう、
なるべく使える写真の選択肢が
広がるように意識はしています。
工夫している点は色々ありますが、
一例として、一つのポージングで
同じ写真は撮らないよう、
微妙に角度や距離感を変えて
撮影するなどです。
あと、事前にレイヤーさんの
SNSに上げている写真を見て、
こういう写真が好きなんだなって事を
念頭に置きながら撮影しています。
色んなタイプのレイヤーさんに
合わせつつ、自分のオリジナリティを
交えられる撮影を心がけて、
喜んでもらい使ってもらえる
写真を1人1人、考えて撮ってます。




― さみゅちゃんの世界観を教えてください。

さみゅちゃん:
撮影のアイディアは柔軟な発想を
心がけたいと思っています。
その考えの上で大切にしている事は、
ロケーションを撮影当日に生で見てから、
会場を見た時の感情や感動を
大事にしています。
その感動を写真で崩れないよう
構図として考える→レイヤーさんを配置→
ポージングさせる→ライティングや効果
はどうするか……。
みたいに考えます。
ビシッとこういうのが撮りたい!
ってイメージを固めて構えるより、
順番に色んな要素をパズルみたいに
組み立てる方が得意みたいで、
最初に綿密に打ち合わせして
撮影するパターンよりも、
こっちの方が私は上手く撮影
できてるなって思ってますし、
ロケーションやレイヤーの
それぞれの良さを殺さないような
写真ができやすいなって思ってます。
そして、
このロケーションを選んだのに意味ない!
ってならないよう、
ロケーションを活かせる写真を目指しながら、レイヤーさんと作品の話とかで
コミュニケーションをとっていく内に
どんどんアイディアが沸きます。
なので、作品に熱量がある人は
どんどんお互いに
撮影に熱が入っていきますね。
こういったスタンスで撮影している以上、
現場での発想力や
アドリブの力が試されるので、
普段から写真はもちろん、
映画やMV、美術品や広告等、
幅広いデザインのイメージの
引き出しは多く持つように心がけています。




― コスプレの撮影の楽しい所は?

さみゅちゃん:
楽しい所!と言われると沢山あるので、
一概には言えないのですが……。
根っからのオタク人間なので、
最もストレートに作品への
愛のパッションをぶつけられて、
形にできるコンテンツが
コスプレ撮影だと思っています。
頭の中にある二次創作は沢山あれど、
絵も小説も書けない人間なので……。
絵や小説等にキャラの愛を込める人のように、私も写真にキャラの愛を込めていますし、コスプレは作品に対する
愛の物語だと思ってます!
あとは撮影はもちろん、
普段行かないような遠征地へ行ったり、
色んな人と触れ合ったり。
様々な経験を積ませてもらえる事は
本当に変え難い宝物を貰っているなと、
色んな機会に感謝ばかりです。




― 有料でも撮影をしているかと思いますが
  金額、依頼方法は?
  良かったらコスナビの
  マッチングもお願いします。


さみゅちゃん:
コスプレ撮影の依頼は
基本どなたでもウェルカムです!
基本DMから依頼を受けておりますし、
DMも常に解放しています。
ただ、なんでも撮りたい!
って訳ではなく、
双方の撮りたい!って気持ちが
合致した時に受けますし、
色んな観点から依頼を
受けるか受けないか考えているので、
全てにOKを出すことは難しいです。
私もチャレンジしてみたい
内容でしたら相互負担の場合もありますし、
内容によっては参加費、
場合によっては交通費や+αを負担して頂く
という条件を提示させて頂く場合もあります。
一概に金額は出せないのですが、
時給換算して提示させて貰っています。
技術を安売りしたくないですし、
周りもそうであって欲しいなと思ってます。
熱いメッセージの長文で
依頼が来ると嬉しい反面、
どう返したらいいか
困ってしまう事もあるので、
相談も兼ねて気軽に
お声かけいただけたらと思っています!
コスナビさんのマッチングも
凄く興味はあるのですが、
知らない作品だと
本領発揮できないので、
その兼ね合い次第ですね……!




― 今後の活動は?

さみゅちゃん:
7月のコスナビ写真展、
レガシーでもスペースを頂いています!
在廊もする予定ですので、
ぜひ写真への拘り、工夫点など、
色々お尋ね下さい!
感想でも嬉しいです!
どの写真も、ポージング・構図等、
考えて撮影しております!
やってみたい事は沢山あって、
撮影技術講座やスタジオのデサイン設計、
美術セットのようなものを
組んで撮影とか……まだ発想の段階ですが、
いずれ色々チャレンジしてみたいです。
あとは目標になってしまうのですが、
本当は2ヶ月に1回ぐらいの頻度で
海外撮影がしたいので、
相性が良くて、フットワークの軽い
レイヤーさんを見つけるのが目標ですね!




― 最後にコスナビを褒めてください笑

さみゅちゃん:
いつもお世話になっています!笑
唯一無二の会場、
沢山あっていつも魅了されていますし、
色んなロケーションから刺激を受けて、
色んなアイディアをくれる
団体さんだと思っています。
実は、個人でロケ申請したら
断られその後、コスナビさんで開催された!
やっぱり企業の力ってすごい!
っていう経験もあり、いつも感謝しています。
コスプレ界隈は日々進化し続けていて、
コスナビさんのような
会場に拘る文化を作ってくれる事によって、
界隈の中でも更なる
コスプレのクオリティ求めて、
切磋琢磨し、良い循環が
巡っていくと思っています。
これからの発展も期待しております!!


熱い思いを語ってくださり
有難うございました!
Twitterで目を惹く写真を
見かけると
さみゅちゃんという事が
度々あります。
こういったこだわりを持って
撮影されていると知る事ができ、
良かったです。


レガシー2020に出展されますので
皆様、是非お越しください。
そして、一度作品について
色々お話されるのも良いと思います♪

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